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2020.08.03

「専門家いらず」の xAPI でも多様なデータをキャプチャーできる

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xAPI(Experience API)は、数年前にリリースされた、学習・パフォーマンスに関するアクティビティを送信、保存、検索するためのオープンな業界仕様です。今日はこのxAPIについて解説している記事を紹介します。

 

xAPIは、学習関連データとその分析に関する新たな仕様であり、今後数年のうちにSCORMを完全に置き換えることになると思われます。xAPIは、SCORMにはできない多くのことを行うことが可能です(この記事を参照)。

つい最近まで、xAPIの実装にはカスタムプログラミングが必要とされ、多くのインストラクションデザイナーにとって、手の届かないものでした。しかし、専門家いらずのすぐに使えるツールが出現し、一般にも採用されようとしています。

 

xAPIを使えば、SCORMにはできない以下のようなことが可能になります。

 

  • Eラーニングなどフォーマルラーニング以外のところで行われる学習・パフォーマンスを追跡できる

xAPIを使えば、ソーシャルツールでのやり取り、コーチングでの会話、観察用チェックリストやルーブリックなどのデータをキャプチャーすることができます。また、従業員のパフォーマンスが記録されるシステム(製造システム、セールスシステム、顧客関係管理など)からデータを収集することもできます。

  • トレーニングの評価レベルを追跡できる

レベル1(受講者の満足度):ほとんどのLMSは、フォーマルラーニングのレベル1の評価を行う機能を備えています。しかしxAPIを使えば、ソーシャルラーニング、インフォーマルラーニング、パフォーマンスサポートシステムなど、さまざまな学習体験について、このようなデータを集めることができます。

レベル2(知識):SCORMでもテスト結果は追跡できますが、xAPIでは、他のタイプのアセスメントや観察結果も追跡できます。

レベル3(適用):レベル3の機能を備えるLMSは、個人や上司のアンケート結果を使ってそれを行っています。xAPIの場合、従業員のパフォーマンス記録システムからデータを直接引き出すことができます。

レベル4(結果):実際の企業業績を追跡できるLMSはありません。しかしxAPIを使えば、外部からそのようなデータを取り込んで、レベル4の分析を行うことができます。

  • 学習が必要とされるタイミングの判断

xAPIを使えば、以下のようなことが可能になります。

  • 従業員のパフォーマンスに関するデータを集め、従業員自身が学習の必要性に気づく前に、それを特定することができます。
  • トレーニング前に準備として行うアクティビティの結果を測定しておき、トレーニングでは、より的を絞った学習を行うことができます。
  • トレーニング後に従業員が行う復習などのアクティビティを追跡できます。
  • 従業員のパフォーマンスや学習体験に関するさまざまな統計情報を関連付けて、誰が何を使って学び、どのような効果が得られているかについて、より完全な全体像を描くことができます。
  • 仕事上の問題やトラブルが発生したときに、誰がトラブルシューティングツールを使っているか、そのときどのような言葉を検索しているか、共有しているリソースは何か、などについて把握することができます。
  • 従業員が何か新しいことを学ぶ必要があるときに、個々の従業員の職務経験データを活用し、的を絞ったトレーニングを提供することができます。

 

メジャーなeラーニングオーサリングツールは様々なレベルでxAPIをサポートしています。また、アンケートのオーサリング、観察用チェックリスト、フラッシュカード、ソーシャルラーニング、ラーニングパスウェイの作成などの機能を備えたxAPI対応のツールも少しずつ出回るようになっています。

 

元の記事:

https://www.learningsolutionsmag.com/articles/geek-free-xapi-captures-rich-data-in-any-id-model

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xAPIは実用化段階にきたのか、xAPIには何ができるのか

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