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2020.02.10

学習理論とマルチメディア

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今日は、「Cognitive Theory of Multimedia Learning(マルチメディア学習の認知理論)」について解説した記事を紹介します。

 

「Cognitive Theory of Multimedia Learning(マルチメディア学習の認知理論)」に関する研究のパイオニアであるRichard Mayerによれば、この理論は以下の3つの前提に基づいています。

 

  1. 二重符号化理論(dual coding theory):人間は、視覚情報と言語情報を処理するとき、それぞれ別のチャネルを使い、異なった方法で処理します。
  2. 容量の限界(limited capacity):作業記憶(working memory)の容量には限界があるので、ひとつのチャネルで一度に処理できる情報の量は限られています。
  3. アクティブな処理(active processing):人が何かの意味を捉えるときには、注意を払い、情報を整理・統合するといった、積極的な情報の処理が必要とされます。

 

マルチメディア学習の認知理論

この理論では、人がマルチメディア環境で学ぶには、以下の5つの認知プロセスが必要であるとされています。

  1. マルチメディアのメッセージから関連する言葉を選ぶ
  2. マルチメディアのメッセージから関連する視覚要素を選ぶ
  3. 特定の言葉を関連付けて、一貫性のある言語モデルを作る
  4. 特定のイメージを関連付けて、一貫性のある絵画的モデルを作る
  5. 言語モデルと絵画的モデルを相互に関連付けると共に、既存知識とも関連付ける

 

上記をふまえて、たとえばeラーニングをデザインするときには、以下に注意します。

  • 人の作業記憶(working memory)の容量には限界があり、学習者はマルチメディア化されたメッセージの一部しか処理することができない
  • 学習者は、視覚要素や音声の一部にしか注意を払うことができないので、最も重要な部分に注意が向けられるように工夫する
  • 学習者は、知識を整理統合して、一貫性のあるモデルを構築するので、マルチメディアを使ってメッセージを伝えるときには、理解を助けるような構造で示す(たとえば、2つの異なる概念の特性を比較する方法は、比較構造によってメンタルモデルの形成を助ける)。
  • 言語による情報と視覚要素による情報を統合する必要があるときには、それぞれの情報の同期がとりやすいような方法をとる。

 

元の記事:

http://theelearningcoach.com/learning/learning-theory-and-multimedia/

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