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2019.09.04

もっとスマートに働く(working smarter)

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これからの時代は、単なるハードワークではなく、「スマートに働く」必要があると言われています。ATD Japan Summitに来日が決まっているClark Quinnさんは、テクノロジーや学習科学に基づき、組織がもっとスマートに働く支援を提供しています。今日は、この「もっとスマートに働く(working smarter)こと」に関するQuinnさんの記事を紹介します。

 

スマートに働くための環境を用意するには、学習科学に基づくベストプラクティスを理解する必要があります。認知科学に関する研究では、私たちが活用できるいくつかのフレームワークが示されています。特に、状況的認知、分散認知、社会的認知に関する知見に注目が必要です。

私たちの思考は、コンテキスト(状況)から大きな影響を受けており(状況的認知: situated cognition)、必ずしも論理的に考えることができず、思考の偏りがあります。だから、重要な要素に注意を向けられるようなサポートが必要とされます。これには、分散認知の考え方が役立ちます。

私たちの思考は、頭の中だけでなく、ツールや、図表など表現されたものに分散しています(分散認知: distributed cognition)。表現されたものを共有し、適切にツールを使うことによって、思考の偏りや知識のギャップを補うことができます。

さらに、私たちの認知は、複数の人に分散しています(社会的認知: social cognition)。だからコラボレーションによってこれを活用すれば、一人の場合よりも、よい結果を生むことができます。誰もが自分の仕事を気軽に共有したり、他の人を支援することをサポートするツールやプロセスを用意すれば、コミュニケーション、コラボレーションを促進することができます。

つまり、「スマートに働く」には、研究によってわかっているベストプラクティスを理解するとともに、テクノロジーを使って、そのようなベストプラクティスを増強する必要があるのです。

 

元の記事:

https://learningsolutionsmag.com/articles/2542/quinnsights-working-smarter

Clark Quinn氏による他の記事:

https://www.ipii.co.jp/archives/tag_blog/clark-quinn/

 

 

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