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2019.07.08

アダプティブラーニングの前に適切な学習デザインを

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最近では、一人ひとりの学習状況に合わせて学習パスを調整するアダプティブラーニングが話題となっています。しかし、以前に「まずテクノロジーありき」の風潮を批判していたClark Quinnさんによれば、アダプティブラーニングを取り入れる場合も、まず適切な学習デザインをおろそかにしてはならないとのことです。

 

Clark Quinnさんは、すでに2000年頃にアダプティブラーニングを開発していたことがあり、その利点は十分に認識しています。しかし、古いタイプの学習デザインに基づいたアダプティブラーニングでは意味がありません。

 

たとえば、講義形式で一方的に大量の知識を学習者に提供するタイプのコースをアダプティブにしても、それほど効果はありません。一方、アダプティブではなくとも、重要なスキルにフォーカスし、意味のある練習を行わせるようなコースを作れば、大きなインパクトを与えることができます。その学習方法がアダプティブかどうかということより、どのようにすれば人間が適切に学習できるのかという知識(学習科学)に基づいて学習をデザインすることが重要です。

 

多くのアダプティブソリューションが出現しており、中にはよいものもあります。しかし、アダプティブな方法は万能薬ではありません。新たな方法を取り入れるときには、まずよい学習デザインとは何かをマスターした上で、そうした要素を取り入れることが重要です。

 

元の記事:

https://blog.learnlets.com/2017/03/good-design/

 

Clark Quinn氏による他の記事:

https://www.ipii.co.jp/archives/tag_blog/clark-quinn/

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