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2019.06.12

人は笑顔に引きつけられる(視線追跡からわかる動画のためのテクニック)

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人がただカメラに向かって話しかけるタイプの動画(ビデオ)は「トーキングヘッドビデオ」と呼ばれています。この形式のビデオは退屈に感じられるので、通常は見る人の興味を引き付けることはできません。

しかし、今日紹介する視線追跡の研究によれば、ちょっとしたテクニックを使えば、このようなビデオであっても視聴者の視線を引き付けることができます。

 

トーキングヘッドビデオで視聴者の視線を引き付ける方法

  1. 笑顔で話す

この研究では、女性と男性2人が並んで話しているビデオを被験者に見せ、その視線を追跡しました。このビデオでは写っている2人の表情が次第に変化しますが、被験者の視線は、より大きくほほえんでいる人の方に移動する傾向がありました。

  1. 視覚的に面白い要素を含める

ビデオ中で話している人の表情の変化が少ないと、見る人が退屈し、そこに写っている他の要素(たとえば背景に置かれた植物)に視線が移動します。このような要素は、人がただ話していることに飽きた視聴者の「目のやり場」となり、ビデオの視聴を続けさせることに役立ちます

  1. ビデオフレームの外側に、関連リンクやサイトのナビゲーションを表示する

ビデオに写っているものを見ることに飽きた人は、さらにビデオの外にあるリンクやナビゲーションに視線を移します。だからこのような機能を用意しておくことも、視聴者をつなぎとめることに役立っているといえます。

  1. ビデオにバリエーションをもたせる

ビデオに大きな変化があると、見ている人の注意を引きつけ、興味を復活させることができます。たとえば、2人が写っている場合であればどちらかにズームインするなどです。カメラアングルの変化によっても、注意を引き付けることができます。

  1. 図やテキストを挿入する

ビデオにテキストや図などを重ね合わせることにより、そこに視線を引き付けることができます。

 

 

私たちは普段、何気なくテレビやビデオを見ていますが、プロの作ったビデオを意識して観察してみると、上記のようなテクニックが多用されていることに気が付きます。

 

元の記事:

https://www.nngroup.com/articles/talking-head-video/

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