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2019.07.29

学習科学の研究者が教える効果的な学習方法:分散練習(spaced practice)

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これは、科学的根拠に基づく学習方法を普及させるためのサイト「The Learning Scientist」に掲載されていた効果的な学習方法シリーズの3番目の記事の紹介です。

 

分散練習(spaced practice)とは?

分散学習では、学習を長期間にわたって分散させます。これは、つめこみ学習(試験前に長時間集中して学習する方法)の正反対のやり方です。分散して学習すると、トータルの学習時間が同じであっても、学んだことをより長く記憶にとどめることができます

 

分散学習には、事前の計画が必要です。

学習を分散させる方法

テストが数ヶ月先であっても、毎日少しの時間をとって学習します。

分散効果が効果を発揮するには、学んだことを「少し忘れて」から復習する必要があります。

授業で学んだ情報を復習するときには、授業の直後ではなく、たとえば1日後に行います。

テストの直前だけでなく、その数日~数週間前から分散させて学習します。

 

テストまでの時間があまりない場合

この場合、単にノートなどを読み返すのではなく、想起練習精緻化といった効果的な学習方法を使います。

 

つめこみ学習の効果について

確かにつめこみ学習は、短期的には効果があります。しかし、つめこみで学習した内容は、すぐに忘れてしまい、記憶に定着しません。また、同じ内容を分散して学習する場合よりも、トータルではより多くの時間がかかります。

 

元の記事:

https://www.learningscientists.org/blog/2016/7/21-1

 

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