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2019.04.16

情報はどのようにして長期記憶となるか

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IPイノベーションズでは、毎年アメリカで開催されるATD(職場の学習を促進するための業界団体)のカンファレンスに参加しているほか、日本では昨年からATDと共にATD Japan SummitというカンファレンスをATDと共同開催しています。

ATDのカンファレンスでは、数年前から「Science of Learning(学習の科学)」というテーマに沿ったセッションも提供されているほか、ATDのブログ等でもそれに関連する記事が発信されています。

今日紹介するのは、そのATDのScience of Learningブログに最初に投稿された記事です。

これは、「認知負荷理論」研究の第一人者であるJohn Sweller氏によるものです。

インストラクションデザインは、以下のような、人間の認知の仕組みや機能を理解した上で行う必要があります。

  • 人間の脳には大量の長期記憶が蓄積されている。学習の目的は、学習者が長期記憶に有用な情報を保存できるようにすること。
  • 長期記憶にある情報の大半は、人を真似たり、何かを読んだりすることで得られる。だから効果的に学習するには、情報を明示的に示す必要がある。
  • 人間は、新たな情報を作業記憶で処理するが、その容量(3つ程度の情報)や情報を保持できる時間(20秒以内)は非常に限られている。だからこのような制約を考慮した教え方を考える必要がある。

長くなるので以下省略しますが、人に何かを教えるときには、人がどのようにして学ぶか(学習の科学、英語ではよく、How we learn、How people learnなどと言われる)に関して科学的にわかっていることに基づいて教える必要があります。

英語で書かれた学習関連の記事や書籍を読んでいると、最近では学習の科学に基づいて教育を行うべきだという動きが盛んになっているようです。上記にある「長期記憶」、「作業記憶」といったトピックについても、今後紹介していきたいと思います。

認知負荷理論」については、下記の関連記事をご参照ください。

元の記事:

https://www.td.org/insights/how-information-becomes-long-term-memory-and-more-facts-on-cognitive-load-theory

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