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2020.04.28

教室型トレーニングをオンライン研修にする方法その1: オンライン研修によくある3つの誤り

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アメリカのATD(Association for Talent Development)では、新型コロナウイルスによるオンライン研修の需要の高まりに伴い、オンライン研修に関連するリソースを集めたサイト(https://www.td.org/virtual-training)を公開しています。今日は、ここに掲載されていた記事のひとつを紹介します(長いので3回に分けます)。

 

オンライン研修を使えば、従業員がオフィスを離れて学習する必要がなくなるので生産性が向上し、時間や場所の制約がなくなるのでトレーニング対象者の範囲も広げることができます。

ATDの調査レポートによれば、2017年の時点で、バーチャルクラス(ファシリテーター指導によるオンライン研修)は、すべてのフォーマルトレーニングの10パーセントを占め、調査対象組織全体の86パーセントが、すでにオンライン研修を行っていたり、まもなくそれを開始しようとしています。

 

しかし、単に教室型の研修をオンラインで流すだけでは、うまくいきません。オンライン研修を成功させるには、教室型とは異なる工夫が必要とされます。

 

 

オンライン研修によくある3つの誤り

 

  1. 教室型研修をそのままオンラインで行ってしまう

効果的にオンライン研修を行うには、それに適した方法に研修プログラムを作り変える必要があります。たとえば、教室型研修で使っていたスライドをそのままオンラインで使うのではなく、オンライン環境でのプレゼンテーションに適した内容に作り変えます。

  1. オンライン研修にも、教室型と同じ時間をかければいいと考えてしまう

たとえば8時間の教室型研修を、そのまま8時間のオンライン研修にできるとは限りません。研修で行うアクティビティによっては、オンラインによる方法の方が、時間がかかったり、逆に短い時間で済んだりする場合があります。アクティビティを行う方法自体も異なります。

  1. 教室型と同じ人数に対応できると考えてしまう

教室はスペースが限られていますが、オンラインだと大人数が接続できるので、つい教室型よりも多くの人数に対応できると考えがちです。しかし、オンラインでアクセスしてくる参加者の関与意識を高めるには、ファシリテーターや参加者同士の間で多くのやり取りが必要とされるので、実際には、教室型よりも人数を減らす必要があります。オンラインでは、小グループに対して密接なやり取りを行い、関与意識を高める必要があるのです。

 

 

この記事を執筆したCindy Huggett氏は、オンライン研修(バーチャルトレーニング)の専門家であり、このトピックに関する多数の著作があるほか、コンサルティングや講演活動などを行っているスペシャリストです。

 

次回は、教室型からオンライン研修への移行ステップの部分を紹介します。

 

元の記事:

https://www.td.org/magazines/td-magazine/convert-your-classroom-training-to-virtual-training

 

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