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2019.04.15

学習とは行動が変化すること

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学習というと、単に知識を頭の中に入れることだと思いがちですが、そうではありません。今日は、学習とは何か、インストラクションがなぜ必要とされるのかについてPatti Shankさん(以前に学習科学についての記事『学習の科学は職場の問題にどのように役立つか』を紹介済み)が解説している記事を紹介します。

学習科学とは、人間の学習の仕組み(How We Learn)を理解し、それに基づいて学習やインストラクションの方法を改善するための科学です。

人間は絶えず自ら学ぶ存在であり、職場の学習の場合も、その大半は正式な研修ではなく、仕事を通じて誰かに教わったり、自分で何かを読んだりといったインフォーマルな形式で行われています。しかし、人間は必ずしも自分自身の力のみでは効果的に学ぶことはできません。だからインストラクションが必要とされるのです。

学習の定義

これには、さまざまなものがありますが、その1つとしてDe Howerによる「学習とは、経験に基づいて行動を変えること」という定義がよく知られています。つまり学習とは、単なる知識の取得ではなく、学んだことによって「行動が変化」することです。

学んだことを実際に活用できていない場合は、まだ学習の途上であり、学習目標を達成したとはいえません。また、教わった通りに行動はしていても、単に手順に従っているだけで変則的な状況に対応できなければ、深く学んでいるとはいえません。深い学びとは、問題が生じたときに自分で解決できる能力を身につけることです。

このように、学習という言葉を定義するときには、どのレベルの専門性(知識のみ、手順のみ、問題解決能力)を意味するのかを考える必要があります。

インストラクションを行う理由

学習が、「学んだ結果、行動が変化する」ことなのであれば、そのための手段であるインストラクションを計画するときには、そのための効果的な方法を考慮する必要があります。つまり、人の行動にインパクトを与えるにはどうしたらいいかを考えます。

職場の学習では、

1)インストラクションによって行動が変化したこと、

2) インストラクションの内容が実際の仕事に適用されたこと

を確認する必要があります。

 

元の記事:

https://www.td.org/insights/science-of-learning-101-whats-the-point-of-instruction

 

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