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2020.05.14

学習ゲームの効果を高める方法

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今日は、ゲームを使った学習の第一人者であるKarl Kapp氏による、学習ゲームの効果を高める方法についての記事を紹介します。

 

一般に、インストラクターやインストラクションデザイナーは、学習ゲームにおける偶然や不確実性をできるだけ減らそうとします。つまり、学習者が必ずゲームをやり遂げられるような配慮をしてしまいます。

しかし、ゲーミフィケーションに関する研究によると、このやり方は適切ではありません。

ゲーミフィケーションとは、ゲームの概念やテクニックを他の活動に適用することをいいます。今日の学習者は、従来型の授業を退屈に感じているので、学習にゲームを取り入れることにより刺激や期待が生まれ、コンテンツや他の学習者とのかかわりを活発にすることができます。

 

最新の研究では、ほとんどの学習者は、学習ゲームに偶然の要素があることを好み、ゲームに偶然やリスク要素を加えると、学習効果が高まることが明らかになっています。学習者は、確実な結果を求めるのではなく、進んでリスクをとろうとする傾向にあるのです。

 

ゲームに不確実性があると学習への積極的関与が促され、記憶が強化されます。

学習ゲームに関するある研究では、不確実性を含むバージョンと含まないバージョンを使って調査した結果、不確実性が学習を促進することが明らかになっています。この研究では、不確実性によってモチベーションが高まったので、学習者がゲーム中の質問に積極的に取り組み、質問への正答率が高まったと考えられています。

 

インストラクターは多くの場合、学習ゲームの不確実性をできるだけ減らそうとする傾向にあります。しかしそれでは、通常のクイズやテストと同じようになってしまい、学習ゲームの利点を活かすことができません。

 

元の記事:

https://www.td.org/insights/uncertainty-and-chance-may-improve-learning-in-learning-games

 

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