コラム

日本IBM人財ソリューション株式会社代表取締役 片岡久氏
第3回 テクノロジーを教育の中でどう工夫する?

人財育成に関して先進的な取り組みをしている日本IBM人財ソリューション株式会社代表取締役の片岡久氏にお話を伺いました。(インタビュー2012年8月3日、敬称略)
これはその第3回になります。

第3回 テクノロジーを教育の中でどう工夫する?

社内外のSNSなどを使ったコミュニティ活動で成長促進

浦山:教育に関してもうひとつお聞きしたいと思います。最近どんどん新しいテクノロジーが出てきています。ラーニングテクノロジーというのはいろいろな技術がありますが、例えばそれを使って、教育をこう変えていこうという構想はありますか。

片岡:浦山さんとご一緒させていただいてサテライトといったことをやっていたと思いますが、もう、20年位前でしょうか?

浦山:そうですね。20年くらい前ですね。

片岡:その頃はかなり珍しかったと思います。衛星を使って全世界に教育が出来るような仕組みを作ったりしました。今はネットワークで教育をするというのは珍しくないですね。そういったネットを使った教育はいろんな形でやっていきます。自宅でもどんな場所にいても出来ることを目指す、より安くする為にソフトを使う。例えば女の人が手を挙げるとそれをコーディネイトしている人が分かるようにする、いろいろなものを複合するのです。

 最近よく言われるのが10対20対70。要するに教室で、或いはeランニングも含めて「これが教育です」という部分は10パーセントくらいです。メンタリングとかコーチングなどを含めると20パーセントくらい。残りはオン・ザ・ジョブです。

 オン・ザ・ジョブでは、例えばコミュニティ活動、ある分野で集まったり、ある仕事のプロジェクトなどに参加している人たちが、社内のもの、一般のものと色々ありますが、SNSを使ったコミュニティ活動の中で自分達が成長していく。或いはその、知識を公開していく。そのようなことはかなりやっています。僕はむしろその方が時間的には多いかもしれません。

浦山:ASTDでもコミュニティを作っていろいろなグループが活動しています。そこで学びあっています。

片岡:私どもの商品でロータスというソフトがあります。その中のコネクションという製品を使ったSNSがあります。今の会長ジンイノ・メッドがそれを使って、プライベートなコミュニティを作ったり、オープンなコミュニティにして社会の人たちと繋がるものを作ったりしています。

浦山:ありがとうございました。