
教室で行われる従来型の講義だけが、学習体験なのではありません。学習体験には、何かを学ぼうとする行為すべてが含まれます(この記事を読むこと自体も学習体験です)。
今日はこのラーニングエクスペリエンス(学習体験)についての記事を紹介します。
「learning experience design」という言葉は、2015年に学習体験デザイナーのConnie Malamed氏が作ったそうです。学習体験は、教室というフォーマルな状況だけでなく、あらゆる場所で生じる可能性があります。
私たちは、教室型講義だけでなく、書籍、Webサイト、ビデオ、メール、他の人とのやりとりなど、さまざまな方法を通じて絶えず学んでいます。Webサイトやソフトウェアを使うこともあります。だから、学習体験デザインの分野には今後、多くのユーザーエクスペリエンス(UX)デザイナーが関与することになると考えられます。
学習体験とは、知識、スキル、自信、モチベーション、ツール(リソース)という5つの要素のいずれか(またはその組み合わせ)が欠如している問題を解決しようとする試みのことです。ただし一般に、デジタル学習を通じてモチベーションに対処することは難しく(不可能ではないにしろ)、自信は練習から生まれると考えられています。
学習体験をデザインするには、期待される結果から逆向きに進む方法が適しています。例えば以下の点を確認します。
- これが行えるようになるには、何を知る必要があるか?
- この課題を行うには、何ができるようになる必要があるか?
- この学習目標を達成するには、どのような機器やリソースが必要か?
上記に基づいて、必要とされる学習コンテンツとその構成を計画します。学習体験のコンテンツの目的は、タスクができるようになるためにユーザーが必要とすることを提供することです。このときコンテンツの構成が、タスクを学ぶのに最も適した論理的順序になるようにします。ビデオ、オーディオ、テキストなど、コンテンツのタイプを選ぶときには、以下のポイントを考慮します。
- さまざまな学習方法を使うほど、関与意識を高めることができる(ブレンド型学習)。
- 学習方法が、学習目標に適している(たとえば実地練習が必要なときにビデオをみるだけでは不十分)。
また、コンテンツの見栄え、音声、テキストに一貫性があり、学習者の注意が逸れないようになっている必要もあります。
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