
心理学や神経科学の研究では、クリエイティビティに関与する脳の領域や思考プロセスについての研究が行われているそうです。今日は、このクリエイティビティに関する脳の研究に関する記事を紹介します。
クリエイティビティには、脳の3つのシステムが関与しています。
- デフォルトネットワーク(default network)
これは、とりとめのないことを考えたり、空想しているときに活性化される脳の領域のことです。この領域は、アイデアを生み出すときに重要な役割を果たします。
- 実行制御ネットワーク(executive control network)
これは、集中して思考するときに活性化される脳の領域のことです。この領域は、思いついたアイデアが実際に機能するかを判断・調整する上で重要な役割を果たします。
- 覚醒ネットワーク(salience network)
これは、上記(デフォルトネットワークおよび実行制御ネットワーク)の間を切り替えるときに機能する領域のことです。このネットワークは、アイデアの生成と評価を交互に行う上で、重要な役割を果たしていると考えられています。
これら3つのネットワークは、通常は同時には活性化されませんが、クリエイティブな人の場合、これらが同時に活性化されています。このことは、即興演奏しているときのミュージシャン、詩を書いているときの詩人など、プロの芸術家を対象に行われたfMRIによる調査結果によっても裏付けられています。
脳の異なる領域を同時に活性化する能力を高める方法があるのかについては、さらなる研究が待たれます。
元の記事:
https://www.scientificamerican.com/article/why-are-some-people-more-creative-than-others/
関連記事:
※このサイトに掲載されている一連の記事は、オリジナルの記事の全体または一部の概要を紹介するものです。正確なところはオリジナルの記事をご参照ください。