
これは、行動科学の専門家であるBarbara Bucklin氏による基本的なインストラクションデザインについての記事の続きです(前回の「パフォーマンス分析」についての記事)。
行動の問題に関してパフォーマンス分析を行い、それが「本当にできない」ことが判明した場合には、インストラクションをデザインします。以下に、効果的なインストラクションのための重要なポイントを以下に示します。
- 学習者のスキルや知識のギャップに合わせたインストラクションを作る。
- 測定可能な学習目標を決める。
単に学習者が、「知る」、「理解する」のではなく、第三者が証拠として観察できる「行動」を学習目標にします。
- アクティブで意味のある練習をデザインする。
「アクティブ」とは、学習者が「行う」、観察可能、測定可能な行動のことです。「意味がある」とは、単に学習アクティビティを行うだけでなく、学習目標の測定につながる練習となるアクティビティのことです(たとえば、eラーニングの「次へ」ボタンをクリックするには学習者のアクティビティが必要ですが、そのこと自体は学習目標と無関係です)。
- 学習が適用されるコンテキストの中で、練習し、それをテストする。
学習内容が実際に適用されるのと同じか、それに近い環境を用意して練習すれば、学習の定着率が向上します。ある研究では、テストが行われるのと同じ教室で勉強したほうが、そうでない場所で勉強した場合より成績がよくなったそうです。
- 大きすぎず、小さすぎない、適度なサイズの単位に学習を区切る。
30分~1時間も続くインストラクションは、長すぎます。しかし、区切った学習単位同士のつながりがわからなくなるほど短くしてはいけません。それぞれの単位について学習目標が設定され、それについて練習するような構成にします。
- 正解/不正解に対して、直ちに説明的なフィードバックを与える
フィードバックは、すぐに与えるほど効果があります。練習の直後に、頻繁に、説明的、客観的なフィードバックを与えます。
- 学習目標をテストする。
多くのインストラクションデザイナーは、テストを最初に書きます。よいテストとは、以下のようなテストのことです。
- 各学習目標について、最低一つのテストが用意されている。
- 学習者に期待する行動を測定するようなテストになっている。
- 単なる暗記を測定するのではなく、バリエーションがある。
元の記事:
https://bsci21.org/tips-for-training-your-staff-basic-instructional-design/
関連記事:
『基本的なインストラクションデザイン:その1(パフォーマンス分析)』
『インストラクションデザインに基づいて学習体験を開発する方法』
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