
学習工学とは、学習科学に基づいてテクノロジーを活用していくための新たな学術分野です。今日は、この学習工学の発展のためにIEEEで結成されたICICLEというコンソーシアムに参加しているラーニングテクノロジーの専門家による記事を紹介します。
ラーニングテクノロジーが進歩するにつれ、eラーニングのプロフェッショナルには、データの視覚化、プログラミング、学習科学、データアナリティクスといった新たなスキルが必要とされるようになっています。一方、インストラクションデザイナーは、インタラクティブで相互に接続された学習システムをサポートする技術的パートナーとのコラボレーションの必要性を意識するようになっています。
このような背景から、学習工学という分野に対する興味が高まっています。
学習工学は、科学的方法に基づいて学習のためのテクノロジーを最適化すれば、信頼のおける体系的方法で学習効果を高めることができるという考えに基づいています。
学習工学のエンジニアには、工学の知識とシステム思考、さらに学習科学とインストラクションデザインに関する知識が必要とされ、AI、AR、VR、データアナリティクスなど、学習で使われるデジタルテクノロジーを最適化することが求められます。
学習工学という分野がどのようなものであり、何を行うべきかの定義は、まだ漠然として流動的なので、学習エンジニアとしての職務記述、職種のレベルにまでそれを明確化する必要があります。また、大学や教育テクノロジー業界が学習工学を取り入れるにあたって混乱も予想されます。
学習工学がもたらす価値を活用するには、実務家にも研究者にも教育が必要です。実務家と研究者は、最適な方法で協働する方法を学ぶ必要があります。学習工学が学習にもたらす価値を十分に認識し、実際に適用するのは、簡単なことではありません。
学習工学には、学習者と学習のためのツールの開発に、工学の力や特性を活用することが期待されています。
将来的には、学習、認知、人材開発に関して科学的研究から得られた成果を適用するツールの開発に役立つアーキテクチャーやテクニックを学習工学エンジニアが提供するようになることが期待されています。
元の記事:
https://learningsolutionsmag.com/articles/learning-engineering-and-the-future-of-elearning
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IEEE ICICLE:
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