
行動変容を妨げる5つの要因
学習とは、学ぶことによって学習者の行動が変化することです。だから最近では、行動変容の分野の成果が、学習にも適用されるようになっています。
今日紹介するのは、そもそもインストラクションデザインの専門家であり、次第に行動変容の分野についても研究するようになったJulie Dirksenさんによる記事です(習慣形成に関する以前の記事を参照)。
人は、何かの正しいやり方を知っていてもそれを行わないことがあります。
たとえば行動変容の世界では、「医療従事者の手洗い」という古典的な問題があります。これは、医療従事者に手洗いの習慣を徹底させることが非常に難しいという問題です。
その一般的な理由を以下に示します。
フィードバックの欠如
バクテリアは目に見えないので、医療従事者は、目に見えて手が汚れていない限り、手洗いよりも目先の仕事を優先させてしまいます。
結果が直ちに得られない
手洗いという行為は、その結果が直ちに得られるものではありません。手洗いを怠ることにより病院内で誰かが感染したとしても、それが誰のせいなのかを特定することは非常に困難です。
環境やプロセスのサポートがない
手洗いを簡単にできない環境にいれば、その行動が生じません。ある研究では、アルコールの手指消毒薬をすぐに使えるようにしただけで、手洗いの適合レベルが倍増したそうです。
社会的証拠
人は、他の人の行動をみてそれに従います。だから、手洗いをしないスタッフがいれば、他の人の行動に影響します。
有効な方法
ある病院では、スタッフを小人数のチームに分け、手洗いの問題を解決する方法をそれぞれのチームに考えさせたところ、責任感が生まれ、手洗いが積極的に行われるようになったそうです。
元の記事:
https://www.td.org/insights/5-barriers-to-behavior-change
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