
コロナ以降、ATD ICE 2020をはじめ、アメリカで予定されていたL&D関連のさまざまなカンファレンスがオンラインで開催されています。しかしリアルなカンファレンスに比べ、オンラインでのカンファレンスは必ずしも多くの参加者を集めることができていないようです。今日は、アメリカのL&Dの専門家であるMark Britz氏が、カンファレンスに求められる要素について書いた記事を紹介します。
費用の高いカンファレンスに参加したい場合、上司の承認を得るには、講演者の質やコンテンツが重要です。しかし、実際のところは、会場で誰かと偶然再開したり、夕食や廊下で行われる会話から新たなインスピレーションを得たりすることなどが、カンファレンスに参加する大きな動機となっています。
リアルなカンファレンスをオンラインに移行する場合、このような「ソーシャルな」側面を用意することが重要となります。たとえば、参加者同士の交流を促すラウンジ、ファシリテーション付きで講演者と直接やり取りできる機会を用意します。最近使われているオンラインカンファレンス用のツールはこのような機能を備えてはいますが、リアルと同様の効果をもたらしているとは言えません。
カンファレンスでは、講演者やコンテンツも重要ですが、真に求められるのは人と人とのかかわり合い(ソーシャルエンゲージメント)であり、深い理解を促すための対話や振り返りです。人間というものは本来、対面式コミュニケーションを行うようにできているので、オンラインイベントだと、どうしても社会的交流が不十分となります。
その一方、もしコロナの影響が長引き、オンラインカンファレンスを普及・定着させようとするのであれば、リアルなカンファレンスにはできない何らかの大きな魅力をそこに加える必要があります。
元の記事:
http://markbritz.com/redesigning-conferences-as-social-objects/
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