
今日はATDのTD Magazineに掲載されていたラーナーエクスペリエンス(LX: Leaner eXperience、学習者体験)についての記事を紹介します。
最近の学習者は、さまざまなデバイスを使い、さまざまな状況で学習します。学習者は自分の疑問に対して直ちに答えが得られることを期待しており、学習への要求が次第に複雑かつ高度になっています。
無味乾燥で感情に訴えかけないコンテンツを押し付けても、このような学習者を惹き付けることはできません。学習者の感情を考慮した、学習者中心のアプローチが必要とされます。
学習者をアッといわせるような体験(wow体験)を作り出し、学習者にとって意味のあるコンテンツを提供する必要があります。これには、デザイン思考のアプローチをとります。
発見フェーズ:
このフェーズでは、推測に基づいて判断したり、トレーニングの依頼者のみに尋ねるのではなく、実際の学習者の一部と話をして、そのトレーニングが解決しようとしている問題について意見を聞いたり、学習者の好む学習形式・時間・インタラクションや、制約事項、使用するツールやシステムなどについて情報を集めて検討します。さらに、こうした情報に基づいて学習者のペルソナを作り、トレーニングの目的をそのペルソナに対応させます。
デザインフェーズ:
このフェーズでは、コンテンツ、エンゲージメント、学習形式が学習者のニーズを満たすように包括的な学習行程(ジャーニー)を作ります。これは一回限りで終わる学習アクティビティではありません。さまざまな学習アクティビティが、ひとつのプロセスを構成します。
その際、コンテンツだけでなく、コースへの登録や修了、診断、ドキュメントのアップロードなど、学習に関連するすべての要素やそれに関与する人が、興味深く、整理され、魅力的になるような方法(wow体験)をデザインします。
プロトタイピングと繰り返しのフェーズ:
デザインが完了したら、開発する前に、それをテストし、修正や調整を行うプロセスを必要に応じて繰り返します。
ラーナーエクスペリエンスを高めるためのチェックリスト
- スポンサーと学習者両方に質問する。
- 新たな学習ソリューションが解決する必要のある問題を再定義する。
- 学習者が自分のギャップを埋めるために現在使っているリソースを特定する。
- 学習者のペルソナを作る。
- 学習者が進む行程(ジャーニー)全体を考える。
- 関係者全員を関与させる。
- ソリューションをテストし、 開発や導入を行う前に繰り返す。
- データを収集、モニタリング、分析し、必要に応じて繰り返す。
元の記事:
https://www.td.org/magazines/td-magazine/embracing-the-learner-experience-approach
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