
職場ではさまざまな世代の人が共に働いており、世代の違いによる考え方の違いが問題を生じさせる場合もしばしばあると思います。今日は、この世代間の異なりに関して解説しているATD Science of Learning ブログを紹介します。
私たちは、自分とは異なる世代に属する人たちは、自分とは大きく異なると思っており、他の世代に対する見方もステレオタイプ的です。しかし研究によると、それぞれの世代が他の世代に対して抱いている異なりの程度は、分析によって得られた実際の異なりの程度よりも大きいそうです。つまり、実際にはそれほどの違いはないのに、他の世代の価値観は自分のそれとは大きく異なると思い込んでいるのです。
研究の結果、世代間の違いよりも、世代間で共有される価値観のほうが多いことが明らかになっており、世代間の類似性の根拠となる証拠が蓄積されつつあるそうです。
異なる世代に共通する仕事に対する価値観:
- 職場におけるチームワーク
- 柔軟な労働形態
- ワークライフバランス
- やりがいのある難しい仕事
- 研修や能力開発の機会を会社が継続的に提供すること
- 従業員の仕事に影響を与える意思決定プロセスに関与すること
- 仕事に対する金銭的報酬が与えられること
さらに、以下についてはすべての世代が非常に重要と考えているそうです。
- 会社における昇進の機会
- 上司から直ちにフィードバックやよい評価を受けること
- 多様性に価値をおく組織
これは海外で行われた研究であり、日本の場合とは微妙に違う可能性があります。しかしこの記事にもあるように、世代間の「実際の」異なりと類似性について知ることは、コミュニケーション不全や不要な争いを減らし、世代を超えたシナジーを生むことにつながると思われます。
元の記事:
学習に関して広まっている誤った考え方についての記事:
『学習スタイルの神話(learning style myth)』
『「脳に基づく(brain-based …)」学習は、事実というより虚構である』
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