
今日は、科学的根拠に基づく学習方法を普及させるためのサイト「The Learning Scientist」に掲載されていた効果的な学習方法シリーズの最初の記事を紹介します。
このサイトでは、学習科学の研究者たちが、科学的根拠に基づく学習方法を普及させるために、一般人や先生向けに情報を提供しています。
想起練習(retrieval practice)とは?
想起練習とは、何かを学んだら、その後に、それを記憶から取り出し、それについて再び考えることです。
このとき、学んだ後に時間をおくことが重要です。まだよく覚えているうちに思い出すのではなく、少し忘れたところで再び思い出す方が、記憶が強化されるのです。
想起練習の効果
想起練習を行うと、単に記憶が定着し、その情報を後から思い出せる可能性が高まるだけでなく、その情報を新たな状況に適用できる可能性も高まります。
想起練習の方法
- 本やノートを見ないで練習問題を行う
- 自分で練習用の質問を作る
- 暗記カードを作る
- 特定のトピックについて自分が知っていることをすべて書き出してみる
- 特定のトピックについて自分が知っていることを図や絵にしてみる
想起練習を行ったら、本やノートを見て、自分が正しく思い出せたかを確認します。そして適度な時間をおいてから、このプロセスを繰り返せば、次第に思い出すことが簡単になり、記憶が強化されていきます。
元の記事:
https://www.learningscientists.org/blog/2016/6/23-1
関連記事:
『学習科学の研究者が教える効果的な学習方法:精緻化(elaboration:自分で自分に説明する)』
『学習科学の研究者が教える効果的な学習方法:分散練習(spaced practice)』
『学習科学の研究者が教える効果的な学習方法:交互に学習する(interleaving)』
『学習科学の研究者が教える効果的な学習方法:具体的な例を使う(concrete example)』
『学習科学の研究者が教える効果的な学習方法:デュアルコーディング(dual coding)』
※このサイトに掲載されている一連の記事は、オリジナルの記事の全体または一部の概要を紹介するものです。正確なところはオリジナルの記事をご参照ください。