
これは、感情と学習に関するConnie Malamedさんによる記事の紹介の続きです(感情と学習その1およびその2)。
感情に訴えかける方法は、学習やパフォーマンスを促進させることができます。ここでは、感情を考慮した学習を設計するための実際的な方法を紹介します。
- 感情を尊重する
これにはたとえば、学習目的を感情的な言葉で表現、つまり、その学習プログラムによって、学習者の能力が向上したり、人を助けることができるようになることを知らせます。コースの最後のアンケートで、感情に関連する質問をしてもいいでしょう。
- 学習者に敬意を払う
人は誰でも、自分の価値を認め、尊重してもらいたいものです。だから学習者に敬意を払う方法は、肯定的感情を生み出すための方法のひとつでもあります。オンライン学習の場合は、人を見下したような調子にならないよう注意します。また、学習者のレベルに合ったコンテンツを与えるようにします(難しすぎず、易しすぎず)。
- 社会的交流を促進させる
人間は、互いの感情を読み取るように進化してきました。コラボレーションツールやソーシャルメディアを使えば、学習者が関係性を築いたり、強力してタスクに取り組んだり、支援やフィードバックをやり取りすることができます。
- 視覚要素の美的側面に注意する
オンラインコースの視覚的側面は、学習者の感情に影響を与えます。だから人間の審美眼に耐えるようなコースを設計することが重要です。
- 使いやすくする
テクノロジーやユーザーインターフェイスが学習を妨げないように注意します。使いやすければ、学習者の感情にプラスの影響を与えることができます。
- 驚かせる
驚くような出来事があると、脳の活動は急激に高まります。適度の失敗は、人によってはやる気が高まります。
- 3D環境に没入させる
没入型の3D環境は、実世界で体験するような感情を刺激することができます。
- 物語を使う
人は生来、物語を語ったり、聞いたりすることを好みます。物語には人の感情を動かす力があります。
- 感情に訴えかける視覚要素を使う
強い感情を引き起こすような視覚的なイメージを使います。これにより、学習者の興味を喚起したり、注意を引きつけたり、関与意識を高めることができます。
- 記憶を呼び起こす
人は、自分にとって重要な意味を持つものに愛着を感じます。これは、それが感情的記憶に関連付けられているからです。誰もが知っているような一般的なものを使って学習者の記憶を呼び起こしたり、たとえを使って関連付けを促します。
学習者には、感情に関する豊富な経験があり、情報を詰め込む単なる入れ物でないことに留意することが重要です。
元の記事:
http://theelearningcoach.com/learning/10-ways-to-design-for-emotions-part-iii/
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