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「現場で行動が変わる」学びとは? 行動科学と学習科学から読み解く「実践が進む研修」の条件
研修を実施しても「現場で行動が変わらない」――この課題は、人材育成担当者の間で長年繰り返されてきました。本記事では、行動科学・学習科学の知見をもとに、なぜ知識を学ぶだけでは行動変容が起きないのかを解説します。BJ Foggの行動モデル(Fogg Behavior Model)やCOM-Bモデルを手がかりに、実践が進む研修に共通する条件を整理し、「小さく・すぐ・続けられる」行動設計の重要性を明らかにします。さらに、AIを活用した人材育成プラットフォームが、研修後の行動定着をどのように支援できるのかを、行動科学の視点から読み解きます。
研修を企画されている人であれば、きっと一度はこう感じたことがあるはずです。
「研修では盛り上がったのに、その後の行動が変わらない……」
これは決して担当者の努力不足ではありません。
行動科学や学習科学の研究では、「行動を変えるには、知識・理解だけでは不十分」だということが明らかにされています。
本記事では、「BJ Foggの行動モデル(Fogg Behavior Model)」や、人の行動変容を理解・促進するための心理学的フレームワークである「COM-Bモデル」など、行動変容に関する世界的レベルの研究をもとに、「現場で行動が変わる学び」を解説します。
行動は「能力 × きっかけ × モチベーション」で決まる
Foggの行動モデル(FBM: Fogg Behavior Model)とは?
BJ Foggの「行動モデル(Fogg Behavior Model)」は、人が行動を起こすためには 3つの要素が同時に揃う必要があるという考え方にもとづいています。
3つの要素:
1. Motivation(動機)
行動を起こしたいという気持ちの強さ。
2. Ability(能力)
その行動を簡単にできるかどうか(難易度が低いほど良い)。
3. Prompt(きっかけ)
行動を起こすためのきっかけ(トリガー)や合図のこと。
参考:Fogg Behavior Model(公式)
特に企業の研修で重要なのは以下のポイントです。
● モチベーションは「変動する」
モチベーションは、感情・疲労・状況に影響されるため、研修で高めたモチベーションは時間とともに変動し、必ずしも当初の高いレベルが維持されません。
● 能力(Ability)が高くないと行動は起きない
その行動の難易度が高いと、どれだけ意欲があっても実行されません。
行動しやすいよう、「小さな行動(Small Behaviors)」に分けて実践する必要があります。
● きっかけ(Prompt)がないと人は行動できない
必ずしも意識されてはいないけれど、人の行動は何らかのきっかけ(プロンプト/トリガー)に続いて生じるものです。行動するには、それを思い出させる「きっかけ」を用意する必要があります。
COM-Bモデルは「行動変容」をより構造的に説明する
COM-Bモデルは、行動変容の理論的枠組みとして広く使われており、特に医療・公衆衛生分野でエビデンスに基づく行動変容戦略を構築する際に頻繁に利用されています。
COM-B は行動が起きる条件を以下の3 要素で考えます。
1. C(Capability:能力)
行動を実行するための知識やスキルがあるかどうか。
2. O(Opportunity:機会)
行動を起こすための環境や社会的条件が整っているか。
3. M(Motivation:動機)
行動を起こしたいという意欲や心理的要因があるか。
このモデルの重要なポイントは、行動変容を「個人のやる気(Motivation)」だけで説明せず、環境・能力・習慣・認知負荷 といった要素も「行動変容の阻害要因」として捉える点にあります。
なぜ「学んだだけでは変わらない」のか
行動科学・学習科学が示す「実践の壁」
職場の研修では「研修を受けたのに実践が続かない」という問題が頻繁に起こります。
その主な理由は以下の 3 つです。
① 実践までのステップが大きすぎる
コンセプト理解 → 現場への適用 → 振り返り
この一連のステップが複雑で難しく、時間がかかるほど、人は「実行しない」方向を選びます。
② 忙しさが「行動のハードル」になる
行動変容を阻害するのは「意欲」よりも、その行動からくる「負荷」です。たとえばスキマ時間に取り組めるようにするなど、その行動を簡単に行えるようにしない限り、新たな行動は定着しません。
③ 忘却と惰性により、行動が続かない エビングハウスの忘却曲線のように、人は新しい行動を「忘れる」生き物です。だから、行動継続のため、学んだことを後から思い出させるようなリマインドの設計 が必要です。
行動が変わるために大事なのは「小さく・すぐ・続けられる」仕組み
行動科学の研究に基づく「行動変容の3原則」:
● 原則1:マイクロステップ(Small Steps)
行動の粒度を極限まで小さくし「できる感」を積み上げます。これは、Foggの行動モデルでも最重要とされているポイントです。
● 原則2:リマインド(Prompt)
「忘れずに実行する」ための外部的きっかけを用意します。
例:通知・質問・定期的な振り返り など
● 原則3:省力化(Reduce Friction)
認知負荷が下がるほど行動は実行されやすくなります。
- 入力項目が少ない
- スマホで完結
- 1 トピック 1 アクション、など
テクノロジーを使って行動変容を支援するには?
たとえば、IPイノベーションズが販売代理店となっているAI人材育成プラットフォームreflectを使えば、行動科学に基づく行動変容を支援することができます。
ここでは、AI人材育成プラットフォームreflectの機能の説明ではなく、「行動科学に照らして、reflect の仕組みがなぜ効果を発揮しやすいか」に絞って説明します。
(1)「問い→振り返り→フィードバック」の構造
たとえば、reflect の「振り返り機能」は、以下のように機能します
①AIからの問いかけ → ②ユーザーによる振り返りの記述 → ③AIからのフィードバック
これは、行動科学的にみると、
● AIからの問いかけが、行動を促す「プロンプト」の役割を果たす(質問が行動のトリガーになる)
● ユーザーが振り返りを書くことが、自己知識の形成=能力(ability)の向上につながる
● その場でAIによるフィードバックを得ることで、モチベーション維持につながり、AIのアドバイスによってさらに能力を高めたり、行動を促すことができる
そして上記を日々繰り返すことにより、習慣化が促されます。
(2)マイクロラーニング設計
Reflectの振り返りは、「1 回数十秒〜数分」で終えることができます。
これはFoggの行動モデルでいう能力(Ability)を高める(行動を簡単にすることで能力を高める)ための重要な条件です。
(3)行動の「省力化」
reflectのインターフェイスは非常に操作が簡単にできており、日々の振り返りを無理なく行うことができます。このような環境を用意することは、たとえばCOM-B の「Opportunity(環境)」に相当し、行動が続きやすくなります。
(4)習慣形成を支援する
行動科学における習慣形成では、以下の 3 つが重要とされています。
- トリガー(きっかけ)
- 反応
- 報酬
reflect では
- 質問通知がトリガー
- 記述が反応(行動)
フィードバックが報酬
の構造を自然に満たしています。
研修会社としての視点:現場で「行動が変わる研修」をどう作るか
IPイノベーションズでは、対面研修・オンライン研修を多数支援してきた実績があります。
その経験から強く感じるのは、「研修はその場限りのイベントではなく“行動設計”である」ということです。
特に、人材育成に結果が求められるようになった今、
- 集合研修で理解を深める
- スキマ時間でreflectを使い、実践→振り返りを回す
という「二層構造の学習設計」が非常に有効です。
こうした仕組みを導入することで、研修後の「行動の定着」が飛躍的に高まります。
まとめ
「学んだのに変わらない問題」は、行動科学が示す通り、
行動の設計がなければ当然起こることです。
- 職場の研修を定着させるには、行動変容のための理論(FBM・COM-Bなど)が有効
- モチベーションだけでは行動は変わらない
- 小さく・すぐ・続けられる仕組みを用意することが重要
- reflect はその原理に基づいた設計になっている
AI を活用した人材育成はまだ新しい領域ですが、行動科学・学習科学の知見と組み合わせることで、「実際に行動が変わる」研修の実現が見えてきます。
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reflectの導入をご検討中の方や、詳しい資料をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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