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Chief Behavioural Officer:企業に必須の新たな役割
2020.08.31

Chief Behavioural Officerという役割について聞いたことがあるでしょうか?最近では、企業などの組織において、行動経済学や心理学といった行動科学の知見を活用し、従業員や顧客の行動を変化させることに取り組むChief Behavioural Officer (CBO)と呼ばれる新たな役割が設けられるようになっています。今日は、こうした役割が必要とされるに至った背景を説明した記事を紹介します。
企業では、Chief Behavioural Officer (CBO)と呼ばれる、行動科学の専門家としての役割が設けられるケースが増えています。大抵の大企業では、行動科学の専門家や行動インサイトチームを社内に置くことが一般的になっています。
Chief Behavioural Officer (CBO)の仕事とは?
こうした動きは、行動科学から得られた洞察を活用することにより、企業が費用対効果の高い方法で消費者の行動を促したり、政府などの公共期間が、消費者の行動をより効果的に理解することを目的としています。
このような役割には、行動科学に関する資格、知識、経験、コンピテンシーが求められます。
CBOという役割が生まれた背景
人間の行動が不合理であることに関する認識の深まり
過去数十年の間に、行動経済学など、人間は必ずしも合理的に考えて行動するのではないことに関する研究が発達し、企業がそれをマーケティング活動に活用するようになりました。
金融危機
2008年の緊急危機では、人は必ずしも経済的に合理的な行動をとらないことに関する認識が深まりました。行動経済学者のDan Arielyによれば、行動経済学がメインストリームになったのは、この2008年の金融危機のおかげだそうです。
研究者による適用
この分野の研究者たちも、自分たちの研究の成果を実際の政策に適用するチャンスに気づき、積極的にそれに取り組んでいます。認知バイアスの影響を実験室の外に出て、大規模にテストする必要を感じた研究者たちが、実環境でそれをテストするようになっています。
このような動きにより、企業のエグゼクティブが「学校へ戻り」、行動経済学に関する修士やPhDコースを履修する動きも盛んになっているそうです。
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