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学習科学の基礎:学習者の既存知識

2019.06.03

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人が何かを学ぶときには、白紙のページに何かを書き込むように、すべてをそのまま取り込むことはできません。人は、自分がすでに知っている何か(既存知識)に新たな情報を関連付けることによって学びます。今日は、この既存知識の重要性に関する記事を紹介します。

 

人がすでに知っていること(既存知識)は、さらなる知識を構築するための基盤となります。研究によると、学習内容を既存知識に関連付けることができれば、その内容をより簡単に記憶にとどめることができます。すべての学習は、「既存知識を洗練させること」であるともいえます。

既存知識に新たな学習内容を関連付けるには、以下のことが必要です。

1.学習内容に関連する既存知識を活性化する

2.不足している知識を補う

3.誤った既存知識を修正する

     

    インストラクションを行うときには必ず、学習者の既存知識について考慮します。

    何かを説明するときには、はじめに例を挙げる、以前の学習内容を繰り返すなど、学習者が知っていることをまず思い出させ(既存知識を活性化する)、その上で新たな学習内容を示します。

    ある程度の既存知識はあるけれども、それが十分ではない場合や、すでに知っている知識が誤っている場合には、新たなことを適切に学ぶことができません。

    インストラクションを行うときには、「自分はそれを知っている」という学習者の言葉を信用するのではなく、情報を補ったり、正しい情報に置き換えるよう学習者を支援する必要があります。

     元の記事:

    https://www.td.org/insights/science-of-learning-101-why-you-need-to-know-what-your-learners-know

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    Written by : IPイノベーションズ