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世界で注目される『AIコーチ』とは?――国内外のAI人材育成ツールを俯瞰する

AIやDXの加速により、企業の人材育成は「研修を実施して終わり」から「現場での実践・行動変容を支援する仕組み」へと進化が求められています。こうした流れの中で注目されているのが、AIコーチ(AIコーチング)と呼ばれる新しいAI人材育成ツールです。本記事では、海外・国内で導入が進む代表的なAIコーチングサービスやAI人材育成プラットフォームを俯瞰し、なぜ今AIコーチが企業研修やDX推進の文脈で注目されているのかを解説します。さらに、コーチング型AIと学習・実践支援型AIの違いを整理し、日本企業がAI人材育成ツールを選定する際の視点とポイントを明らかにします。

AIやDXの流れが加速するなか、多くの企業で「AI人材育成」や「DX推進」の重要性が叫ばれています。一方、「研修をやって終わり」、「知識だけ増えても実践に活かせない」、「個別対応が難しい」といった悩みに直面する企業も少なくありません。
そうした中で注目されているのが、「AIコーチ(AIコーチング)ツール」です。本記事では、海外・国内で注目されている主要サービスを紹介しつつ、なぜ今「AIコーチ」が求められているのかを考えます。

「AIコーチ」とは?――その定義と背景

「コーチング」とは本来、人間のコーチが対話を通じて相手の思考や行動を引き出し、自己実現や目標達成を促すための手法です。コーチは単に答えを与えるのではなく、「問い」を投げかけ、相手自身が答えに到達するよう導きます。これをAIで実現したものが「AIコーチング」ツールです。AI が自然言語処理(NLP)や生成AIを使い、人間に近い形で対話を行いながら、目標設定、振り返り、行動のサポートなどを行います。

AIコーチングの特長:

24時間・いつでも利用可能:人間のコーチと違い、時間・場所を問わず対話できます。

コストとスケーラビリティ:大量の従業員に対しても、一律でサービス提供可能です。

パーソナライズ:利用者の役割・職種・学習履歴・価値観などに応じて、最適化されたアドバイスを行うことができます。

行動変容・実践促進支援:目標設定、振り返り、習慣化のナッジ(行動を促す設計)などを通じて、実務に落とし込む支援を提供します。

AIコーチングツールにはこのような特長があるため、従来の集合研修や e-ラーニングでは難しかった、個別最適化され、行動変容を促し、拡張性のある人材育成が期待されています。

実際、最近の調査では、多くの企業の人事リーダーが、AIによるコーチングや学習支援の導入に前向きであるというデータも報告されています。

海外における代表的な「AIコーチ」サービス

ここでは、海外の代表的なサービス例を紹介します。

BetterUp Grow(BetterUp

BetterUp社は、世界中でバーチャルコーチングを提供する企業であり、個人向け/企業向けの両方を展開しています。従来の人間コーチに加え、AIを活用した「AIコーチ」機能も提供しています。

AI コーチBetterUp Growは、機械学習と行動科学に基づいたアドバイスを、利用者の役割や課題、会社の価値観などに応じてパーソナライズします。Slack、Teams、カレンダーなど、日々の業務のなかで「必要なタイミング」でアドバイスが示されるのが特徴です。

BetterUp Growは、数百万件におよぶ、人間による過去のコーチングセッションデータを活用し、行動科学に裏打ちされたエビデンスベースの設計になっており、リアルタイム支援と、キャリア成長・行動変容の両立を目指しています。

CoachHub AIMY™(CoachHub

これは、ドイツ・ベルリン発のグローバル・デジタルコーチング企業が提供しているAIコーチングです。AIMY™ は「すべての働く人にコーチを」というコンセプトに基づく、AIによるスタンドアロン型のコーチングです。

AIコーチには、人間コーチによるセッションの合間や、人間コーチが使えない人でも、24時間365日アクセスできます。マイクロソフトとの提携による技術基盤により、セキュアかつ拡張性の高いコーチングを実現しています。

ロールプレイ、振り返り、継続的な学習のナッジなどを通じて、行動変容や習慣化をサポートします。組織の目標やコンピテンシーに合わせて設定可能であり、企業のL&D(学習開発)戦略に柔軟に組み込める点が特徴です。

その他の新興・周辺サービス

大学や教育分野では、生成AIとマルチモーダルAI(音声・映像・テキスト等を統合)を使って、プレゼンテーションスキルや授業改善のためのフィードバックを行う研究も進んでおり、今後「教育 × AIコーチング」の応用も広がる可能性があります。 (参考:arXiv)

近年、企業の人材開発や生産性向上のため、会議やチームのパフォーマンス分析を行い、改善点の提示やフィードバックをするAIツールも登場しています。これらは広義の「AIコーチング」的役割を果たすものと捉えられています(例:tl;dv) 。

日本における「AI人材育成ツール/サービス」の状況

海外の「AIコーチング」に対して、日本国内ではまだ黎明期のフェーズですが、いくつかの注目すべきサービスがあります。

Aidemy Business(株式会社アイデミー)https://business.aidemy.net/

これは、法人向けに提供されている AI/DX 人材育成プラットフォームです。プログラミング、機械学習、データ分析、DX/GX に関する講座を、ブラウザだけで受講可能なオンライン研修として提供しています。

230以上の豊富なコンテンツがあり、習熟度や進捗管理ができる管理機能、さらに受講者を支援するパーソナル AI アシスタント「My Aide」の導入実績もあります。

「技術リテラシー」や「DXの基本的な理解」を広く浸透させるという意味で、国内企業のDX推進の足がかりとして広く使われています。

LMS/e-ラーニング系ツール Aidemy のような e-ラーニングを中心としたプラットフォーム以外にも、国内にはさまざまな LMS(学習管理システム)型やオンライン研修型のツールがあります。ただし「AIによるコーチング」「振り返り支援」「行動ナッジ」などを包括的に提供するサービスは、まだ数が限られており、一般的ではないのが現状です。

なぜ今「AIコーチ/AI人材育成ツール」が注目されるのか?――背景と潮流

多様化と個別化へのニーズ:現代のビジネスパーソンは、職種・役割・キャリア志向・働き方などが多様化しています。全員に同じ研修をしても、効率や定着には限界があります。AIコーチは、それぞれの状況に応じた「個別最適」を実現し、学んだことを効率的に定着させます。

研修と実務のギャップ:「学んだ」だけで終わらず、実際の業務に「落とし込む」ことが重要です。AIコーチは、行動に結びつける「振り返り」「ナッジ」「実践サポート」を通じ、このギャップを埋めることができます。

コストとスケールの両立:人間コーチをすべての社員に当てるのは現実的でない企業が多いため、AIによるスケーラブルなコーチングは、新たな選択肢として関心を集めています。

行動科学 × データ × AIの融合:過去のコーチングデータや行動科学の知見を活かし、AIが適切なタイミングで適切な支援を提供することで、単なる知識習得ではなく「行動変容・成果」に結びつけようとする流れがあります。

このような背景から、国内外でAIコーチングサービスやAI人材育成ツールが広まりつつあります。

「コーチング系AI」 と 「学習/実践支援系AI” の違い――そして Reflect の立ち位置

ここまで見てきたように、「AIコーチ」は基本的に「対話」「問いかけ」「振り返り」「目標管理」を通じて、個人の行動変容や成長を支援するものが中心です。

しかし、AIを活用した人材育成/DX支援の世界はそれだけではありません。例えば「学習コンテンツ提供」「スキル習得」「DXリテラシー向上」「AI・データの実務定着支援」といった目的を持つツール/サービスも多数あります。

弊社が取り扱うAI人材育成プラットフォーム reflect についていえば、reflectには、「コーチング系AI」というよりは、「行動発見型AI」という特徴があります。

従来のコーチング型 AI が「問いかけ → 振り返り → 行動の促進」を重視するのに対し、reflect は「個人や組織の行動や思考のパターンを可視化・発見 → 気づきを促す」というアプローチに近い。

つまり、単なる「コーチング支援」ではなく、「自ら気づき、自ら意思決定し、自ら行動を設計する」ための土台を整える。これは、単なる学習支援でも単なるコーチングでもない「第三の道」と言えそうです。

この立ち位置は、IPイノベーションズが長年培ってきた研修・コーチングの経験と親和性が高く、「人間の成長や可能性の拡張」に重きを置いた設計とも一致します。

まとめ:日本企業にとっての「AIコーチ/AI人材育成ツール」の選定ポイント

● 海外では、すでに AI コーチングの実績とスケールが拡大中。組織全体で人材育成をスケールさせたい企業には有力な選択肢

● 日本でも、まずはスキル習得・DXリテラシー向上を目的とした e-ラーニング型/学習支援型のプラットフォームから導入が進んでいる。

● ただし、「知識を得る」「スキルを身につける」だけで終わるのではなく、「習慣化」「行動変容」「組織文化への定着」を目指すのであれば、AIコーチや reflect のような「気づき/行動促進支援型」の仕組みの導入が効果的。

● 最適なソリューションは、企業のフェーズ・目的によって異なるため、まずは「何を目的とするか」を整理することが重要

AI人材育成プラットフォームreflectを含めた今後の提案の “場” として

DX推進を目指す企業、あるいはこれから AI/DX人材育成を検討し始めた企業にとって、単なる e-ラーニングや研修では限界があります。 そうした企業に対して、IPイノベーションズが持つ研修ノウハウとreflect のような “行動発見型 AI” を組み合わせた提案は有効です。

特に、これまで「集合研修」「講義型」「OJT型」で育成してきた企業にとっては、新しい人材育成の “入口” として、AIを活用した仕組みを導入することで、DXやAI活用を現場に定着させるきっかけになるでしょう。

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reflectの導入をご検討中の方や、詳しい資料をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
貴社の課題や目的に合わせたご提案をさせていただきます。

メールでのお問い合わせ:reflect@ipii.co.jp
サービス紹介はこちら:https://www.ipii.co.jp/service/reflect/

Written by : 遠藤