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AI時代のOJTはどう変えるべきか?若手の育成が進まない企業の「共通課題」とは?

若手社員の育成や定着において、OJT(On-the-Job Training)は依然として多くの企業の中核施策です。しかし現場では、「OJTを実施しているのに若手が育たない」「指導の質にばらつきがある」「忙しさから場当たり的な育成になっている」といった共通課題が顕在化しています。本記事では、こうしたOJTの課題がなぜ構造的に解消されにくいのかを整理したうえで、生成AIやAIコーチングを活用した新しいOJTの在り方を解説します。さらに、AI人材育成プラットフォーム「reflect」を例に、属人化・時間不足・成長の見えにくさといった課題をどのように補完できるのか、実践的なOJT再設計の視点を提示します。AI時代の若手育成、オンボーディング、OJT改革に関心のある人事・現場マネージャーに向けた、実務に直結する内容です。

現代の企業において、若手社員の育成 — 特に配属後のOJT(On-the-Job Training)は、人材の定着や戦力化において重要なカギです。にもかかわらず、多くの企業では「OJTをやっているのに育たない」、「教えられているはずなのに身につかない」という声が、現場や人事から上がり続けています。
本記事では、その背景にある「構造的な課題」を整理し、さらに「AI」という新しいテクノロジーがどうOJTを変えうるかを考察します。また、テクノロジーを活用することにより、どのように「属人化・ばらつき・忙しさ」といった問題に対処できるかを、AI人材育成ツールを例にご紹介します。

OJTの現状 — 多くの企業に共通する課題

担当者によって育成の質がバラバラ

最近行われた調査によれば、「OJTを行っている企業は9割以上」ある一方で、その質については大きなばらつきがあるとのことです。特に「OJT担当者によってやり方や精度が異なること」が、最多の課題として挙げられています。つまり、同じ会社内でも「どの先輩から指導を受けるか」で育成の成果が大きく異なるのです。こうした現状が「育ちにくさ」の根本にあります(参考)。

忙しさ/時間の制約で「場当たり的」になりがち

また、OJTは現場業務の合間に行われるため、担当者が多忙だと十分な時間を取れず、結果として「場当たり的」、「計画性なし」のOJTになりやすいものです。特に、中小企業や人員の少ない部署では、「適切に指導できるOJT担当者が足りない」、「そもそも育成計画がない」といった課題が挙げられています(参考)。

短期スキル習得に終始、キャリアや将来を見据えた育成が不足

OJTは「目の前の業務を回せるようにする」、「即戦力にする」というニーズに応えるには有効ですが、その多くは短期的なスキル習得に偏りがちです。その結果、長期的なキャリア形成や、将来に向けた思考力・自己管理力・学習習慣といった要素が育ちにくい、という指摘があります。つまり、「とりあえず業務を回せるようになった」=「育った」ではない、というギャップが生じやすいのです(参考)。

なぜ「教えられない」「育たない」状況が起きるのか

OJTは、なぜ「形だけ実施」、「担当者任せ」、「育ちにくさ」という課題を解消できないのでしょうか?その背景には、以下のような構造的な理由があります。

● 属人化の構造:OJTは経験者(先輩・トレーナー)に大きく依存するため、その人の能力、経験、指導スタイル、時間的余裕によって結果が左右されやすい。

● 現場のプレッシャーとリソース制限:日々の業務に追われる中で、新人の教育に割く余裕がない。教育は「余った時間でやる」か「できた人がやる」に頼りがち。

● 教育の「見えづらさ」:育成過程や成長過程が可視化されていないため、「教えた/教えられた」という事実だけが残る。だが、「実際に学びが定着したか」「習慣化されたか」はわからない。

● 戦略・設計の不在:OJTは全体像やロードマップなしに、配属時や忙しい中で「その場しのぎ的」に行われることも多く、長期的な人材育成戦略に結びつかない。

こうした構造がある以上、単に「もっと時間をかけよう」、「先輩を教育しよう」といった対症療法的な取り組みだけでは不十分なのです。そうした根本構造を見直すには、仕組みそのものを再設計する必要があります。

AIによるOJT支援 — 可能性と限界

生成AIの普及に伴い、教育分野や企業の研修の現場で、生成Aを使った学習支援への関心が高まっています。特に、OJTや研修の「振り返り」、「コーチング」、「自己学習の促進」といった領域で、その有用性が報告されつつあります。

たとえば、最近の研究では、生成AIが「振り返り学習(reflective learning)」を支援することで、個別のフィードバックをスケーラブルに実現できる可能性が示されています。

また別の事例では、若手講師の「自己リハーサル(研修の模擬説明など)」において、生成AIによるフィードバックが有効であった、という報告があります。生成AIは「良かった点」、「改善すべき点」を指摘し、トレーナーが確認することで、育成のサポート負荷を下げつつ指導の質を一定に保つ効果が期待されています。

このように、AIは「個別かつ柔軟なコーチング」、「振り返りの促進」、「成長の可視化」、「均質化されたフィードバック」という、これまで属人的、ブラックボックスになりがちだった育成の弱点を補うツールとして活用できる可能性があります。

reflectが提供する「AI時代の新しいOJTの標準」

ここで、IPイノベーションズが販売代理店をつとめるAI人材育成プラットフォームreflectについて、その特徴とOJTへの応用可能性をご紹介します。

AI人材育成プラットフォームreflectとは?

reflect は、AIコーチ(生成AI)を活用した人材育成&マネジメントの統合プラットフォームです。オンボーディング支援、ラーニング・スキル管理、業務支援を包括的にカバーしています。

そのコア機能として、「AI日報」、「AIコーチング」、「振り返り」、「コンディション可視化」「進捗管理」などがあり、個人の成長過程や状態を“見える化”できます。

reflectで解消できる構造的な課題

課題reflectによる改善可能性
OJTの属人性・担当者ごとのばらつきAIが個別にコーチング・振り返りを支援することで、指導方法の標準化・均質化を実現
忙しさ・時間の制約でOJTがおろそかになる日報や振り返りをAIがサポートし、担当者の工数を削減。現場の時間的余裕が少ない企業でも継続可
成長過程や状態の“見えづらさ”学習データや振り返り内容を記録・分析、メンバーやマネージャーがリアルタイムに把握可能
短期スキル習得に偏り、長期成長が見えにくい振り返り・目標設定・振り返り→改善といった学習サイクルを促進し、中長期的なキャリアや学習習慣の育成に貢献

reflectは単なるオンボーディングツールではなく、マネジメント研修や1on1支援、ロールプレイなども可能であり、若手育成だけでなく管理職の育成も支えるプラットフォームです。

なぜ今、AIを活用したOJTが必要か? — 時代背景と根拠

● デジタルトランスフォーメーションや働き方の多様化が進み、企業に求められるスキルや業務内容が流動的・複雑化している。こうした状況では、従来型の「教えて、覚えて、やらせる」OJTでは対応しきれない。

● 一方、人手不足や業務過多から「指導する時間が取れない」、「育成担当者の負荷が高すぎる」という現場の声が増えている。

研究レベルでも、生成AIが反省的学習(reflection)を支援し、個別フィードバックをスケーラブルに提供できる可能性が示されており、教育・研修の質と効率を両立する方法として注目されている。

これらの背景を踏まえると、AIを活用したOJT改革は、単なるトレンドではなく、「今後の人材育成の必要不可欠な手段」になりつつあると考えられます。

現場担当者・人事・マネージャーが意識すべき “再設計の視点”

AIを導入すれば万事うまくいく…というわけではありません。現場での実効性を高めるには、以下のような視点でOJT・育成を再設計する必要があります。

1. 育成の目的とゴールを明確に設計する
短期業務スキルだけでなく、中長期のキャリアや主体性・自己成長力の獲得を視野に入れた育成設計を行う。

2. 振り返りと内省(reflection)の仕組みを定常化する
AI日報や振り返り機能を使って、毎日/週ごとの学びを可視化し、自己・マネージャーともに振り返る習慣を作る。

3. マネージャーやOJT担当者の負荷を軽減しながら質を担保する
AIを補助として使い、均質で安定した育成機会を全員に届ける。

4. データに基づいた人材育成の分析と改善
学習データや振り返り、成長の兆しを見える化し、組織として改善サイクルを回す。

AI人材育成プラットフォームreflectを活用したOJT “実践アプローチ” の一例

たとえば、以下のようにreflectを活用することで、実践的かつ持続可能なOJTが可能になります。

  • 新人配属後、日報ベースで「今日の学び」「気づき」「課題」「翌日の目標」を記録 → AIが振り返りを促しコメント/問いかけ → 自己内省と改善を促す
  • 週次、月次での振り返りデータをマネージャーが確認 → 個人の成長傾向や課題を把握 → 必要なフォローや1on1を実施
  • OJT担当者が複数いても、AIコーチを共通化することで教育のばらつきを抑え、誰が見ても同じ基準で育成を行う
  • 長期的なキャリアやスキルマップ、育成ロードマップと組み合わせて、戦略的な若手育成プログラムを設計

こうした方法は、従来の属人的・ブラックボックスなOJTから脱却し、「見える化 × 再現性 × 継続性」を兼ね備えた育成体制への転換を可能にします。

今こそ「OJTの再設計」を

若手社員の早期離職、成長の停滞、OJTの属人性・ばらつき — こうした課題は、多くの企業で「個別の課題」と捉えられがちですが、実は構造的・共通的なものです。単に「教える」「やらせる」という旧来のやり方だけでは、もはや限界があります。

一方で、AIの進化は、こうした限界を乗り越える新しい可能性を拓いています。reflect のようなツールを活用すれば、育成の標準化、個別支援、成長の可視化、そして戦略的な人材育成──これらを同時に実現できます。そして、そこには「忙しい現場でも、誰にでも、一定の育成の質を届ける」未来があります。 AIが普及する今こそ、人事・OJT担当者・マネージャーの皆さまにとって、「OJTの再設計」に真剣に向き合う絶好のタイミングです。

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reflectの導入をご検討中の方や、詳しい資料をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
貴社の課題や目的に合わせたご提案をさせていただきます。

メールでのお問い合わせ:reflect@ipii.co.jp
サービス紹介はこちら:https://www.ipii.co.jp/service/reflect/

Written by : 遠藤